老人性難聴で耳の聞こえが悪くなると、「音は聞こえるのに何をいっているのか分からない」「周囲の音がうるさい場所になると声が聞こえない」という状態になります。これが原因で孤独感を覚え、引きこもりになってしまう高齢者もいます。そもそも老人性難聴は根治ができません。そのため、日常生活に支障が出る場合には補聴器が必要になります。「補聴器を使うことで難聴の進行が早まる」「器械音がしてうるさい」というイメージを持つ人もいるようですが、実際にはそのようなことはなく、耳鼻科の診察を受けて正しく使用すれば問題ありません。
補聴器と一口にいっても種類は様々です。メーカーや値段、形状は多岐に渡ります。機能としては、周囲の雑音を抑制するものやマイクの方向を自動調整するもの、音の強弱を細かく調整できるもの、音の大きさをリモコン操作できるものなどがあります。傾向としては、小型で性能がいいものほど値段が高くなるようです。10~40万円ほどの価格帯で幅が大きいですが、高価なものなら必ずしも効果があるというわけではありません。使用者の聴力や使用環境に応じて決める必要があります。使用する際は定期的に診察や聴力検査を行い、補聴器の点検を行わなければなりません。「補聴器は恥ずかしい」と使用をためらう人もいますが、最近は目立たないものやオシャレなものも販売されています。購入時には必ず試して何度か調整を受けてから決めましょう。
補聴器には「耳あな型」「耳かけ型」「ポケット型」の3つのタイプがあります。耳あな型は小型で耳のあなに収まるタイプなので目立ちません。耳の収音効果を活かした自然な聞こえ方です。また、眼鏡やマスクの邪魔にならない点もメリットです。耳かけ型は操作が簡単です。その名の通り耳にかけるタイプで、最近は小型化も進んでいます。標準で防水処理機能も付いており、充電式のタイプも増えています。ポケット型はスイッチが大きく操作が簡単です。本体とイヤホンをコードでつないで使用します。
特に最近人気なのが、耳かけ型を軽量化した「RIC型」です。ほとんどが防水仕様になっており、寝ている間に充電をしておけば起きている間ずっと使用できます。
補聴器は高価なので、気軽に購入することはできません。補聴器選びに失敗したくない人は、レンタルから始めるという方法があります。2週間のお試しで3,000~6,000円程度でレンタル可能です。期間中の調整も可能なので、まずはレンタルで試しながら自分に合った補聴器を選んでみてはいかがでしょうか。
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